こんな社員に育ってほしいという思いを営業部門のトップが語る

山信では、各拠点の営業体制をより一層強くしていくために積極的な採用を行なっています。そこで今回は、スペシャルインタビューシリーズのvol.2として、営業部門を統括する奥 大介 取締役本部長に、これから山信で活躍してほしい人材像と、現場での育成のリアルを聞きました。

「営業はこうあるべき」という先入観を捨てる
「営業といえば“こういうタイプ”」という固定観念に縛られず、多様な人材を受け入れたい――私はまずその点を強調します。だからこそ、単一の人物像に絞らず“いろいろな個性が活きる場”にしたいと思っています。
一方で「長く続けられること」は重視しており、時間をかけて実力を積み上げることができる人を歓迎します。実際、早くノウハウをつかんで結果を出す人もいれば、時間をかけて大きく伸びる人もいますので、どちらの成長曲線も許容し、「1〜2年で判断しない」ことを採用の前提に置いています。
面接でも「続けてきたこと」はよく聞きますね。学生時代から継続して取り組んだこと、そして社会人になっても続けたいこと。継続できる人は、考えて仕事を進め、改善を積み重ねられる。山信の営業に必要な土台は、そこにあります。

目標は明確に、方法は現場に委ねる
私が営業部長として大切にしているのは、『目標達成に向けた方法は極力現場の判断に委ねる』ことです。私は方針をあえて解像度やや荒めに発信し、部長→所長→現場へと伝達する過程で各現場が自分たちの言葉に置き換えることをよしとします。細部まで一律に縛らず、現場ごとに“勝ち筋”を磨いていくためです。
実感として、この3年でその想いは徐々に浸透しています。全社一律の正解はなく、時代や顧客、エリアによって最適解は変わるので、現場が主体となって方法論をアップデートできる文化づくりを重視しています。

取り組み――会議体の整備、四半期の振り返り、外部研修と内製化
育成施策は制度化の真っ最中で、具体的には、各所長とのミーティングの増加や年4回の振り返りの会議の継続運用ですね。さらに、この2年ほどは社外研修の導入を厚めに実施し、管理職研修や新規開拓リーダー研修などを積極的に活用しています。
歴史ある会社として守るべき風土は残し、変えるべきことは固執せずにどんどん変えていく。これから新しく入る人の“色”が前面に出ることで、それにより会社が変わっていくことを是とする姿勢が、施策の根底にあります。

成功事例――“遅咲きの急成長”も、“行動量で切り拓く”成長も
象徴的な例が二つあります。
ひとつは、入社10年目・30歳の若手。営業デビューは入社2年後と遅めで、当初は細かな案件対応でつまずくことも多かった。しかしこの2年ほどで一気に伸長。プライベートの充実を契機に自信と行動が好循環し、「役職をとる」と公言して今年、主任に就任しました。周囲に宣言し、行動で示すことで、成長のモメンタムが一気に高まった好例です。
もうひとつは中途入社の若手。先輩がやらないことにも果敢に挑み、短期間(3〜6カ月)で新規開拓や新商品の販売を軌道に乗せました。周囲の意見を素直に取り入れ、自分の頭で考えて素早く実行する。山信が期待する「自律して動く営業像」を体現しています。
私自身も29歳で所長就任という早期抜擢を経験。若い頃から結果で語り、やりたいことを明確に発信する――その姿勢が、周囲を動かす力につながると振り返ります。営業は自分ひとりでは完結しない。先輩や上司も巻き込んで成果に向かう推進力こそ、早くから鍛えてほしい資質です。

若手へのメッセージ――「今日思い立ったが吉日」で、日々改善
環境は5年、7年といった短いスパンで大きく変わる時代。遅いと思わず、「今日思い立ったが吉日」の気持ちで、日々の改善を積み重ねてほしい――これが私から若手へのメッセージです。できるようになったことは後輩に引き継ぎ、自分は新しい挑戦へ。柔軟な発想とやり抜く実行力の両立が、キャリアの伸びを加速させます。
また、集中と緩和のメリハリも重要。追い込むときは徹底的に集中し、休むときはしっかり休む。このリズムを一日単位で回せる人が、持続的に成果を出せる人です。やめる理由を“効率”で片付けるのではなく、「意味がない」と確かめられるまではやり続けてみる。そんな粘り強さを、未来のリーダーには期待しています。
新入社員へのアドバイス――「周りをよく見て、決めたことを続ける」
入社直後に意識してほしいのは、周囲をよく観察すること、そして決めたことを周囲と共有して続けること。一人で抱え込むと継続が苦しくなるときも、仲間と共有すれば支え合える。あとは、週1つ、月1つでも新しいことに挑戦する習慣を。小さな更新の積み重ねが、1年後に大きな差になります。
未来像――多様なスタイルで戦い、同じ目標に向かう組織へ
私が思う理想の山信は、多様な人が多様なやり方で成果を出し、目標に向かって一体となる組織。結果を出してしっかりと還元し、休むときは休む――働きがいと働きやすさが両立した会社です。キャリアも一様ではありません。営業を極める人、新拠点や新事業を立ち上げる人、拠点を束ねる人、エリアのトップに立つ人。それぞれの志向に応じた道筋が用意された会社を目指しています。
